第8回新宿音楽祭


主催:新都心新宿PR委員会・田辺茂一委員長

日時:昭和50年10月16日午後

会場:東京・新宿厚生年金会館大ホール


金賞:岩崎宏美「ロマンス」(ビクター)、細川たかし「心のこり」(コロンビア)


銀賞:太田裕美「雨だれ」、岡田奈々「女学生」、片平なぎさ「美しい契り」、野川明美「恋の雪舞い」


審査員特別奨励賞:小川順子「夜の訪問者」(徳間音工)


敢闘賞:西島三重子「のんだくれ」(ワーナー)、バンバン「『いちご白書』をもう一度」(CBSソニー)


銅賞:青木美冴、亜木美子、秋庭豊とアローナイツ、有砂しのぶ、草川祐馬
   黒木真由美、ザ・リリーズ・チャダ・ちゃんちゃこ、殿ゆたか、豊川誕



伊藤強のチェックポイント 音楽賞の審査員として
 新宿音楽祭で西島三重子という歌手が敢闘賞を獲得しました。テープ審査の段階では
まだレコード発売以前、20名の銅賞が決定され、それが発表された日がレコードの発売
日という、本当の新人でした。本人はもとより、まわりの人間も、銅賞として20人のなかに
選ばれることはもちろん、そのなかから敢闘賞を受けるなどとは全く予想もしていなかった
はずです。(中略)
 集計が出て、順位がつけられたとき、上位に西島三重子が入っていたことを、審査員の
ほとんどが不思議には感じなかったように思います。むしろ当然というふんいきだったの
です。もちろんほかに、もっと名が売れていて、実績もそれなりに持っている歌手はいまし
た。ところが審査員の総意として西島が持っている可能性に賭けてみようということになっ
たわけです。
 こういう結果が出た以上、審査員はそれに責任を持たねばなりませんし、同時に本人、
プロダクション、レコード会社も、その可能性を現実とするための努力は重ねていただか
ねばなりません。西島の受賞が本当に評価されるのは、その時です。(後略)
                  『WEEKLY コンフィデンス ’75.10/27』から一部を引用